それはまるで儚い夢のように

拗らせヅカヲタの戯言

星組『THE SCARLET PIMPERNEL』①

もうすぐ公演が終わってしまうというのに今更になってブログを書きます。もうすぐというより明日ですね…。早かったなあ〜、ムラの初日からあっという間だった。

自分の備忘録用ブログとしてこの記事を書きます。長くなると思いますが読んでくださる方は最後までお付き合いいただければうれしいです。

 

私は初演のスカピンが大好きなので正直今回の再演が決まったときは「大丈夫…?」という気持ちの方が大きかった。ファンの方々に怒られることを承知で申し上げますが、さゆみさんとあーちゃんは歌が特別上手いという印象はなかったので(下手とは思っていません、特にさゆみさんは公演ごとに上手くなってるなと思っています)あの数々の難しいナンバーを歌いこなせるのだろうかという不安がありました。

けれどそんな不安は杞憂で、2人ともとても頑張っていて、他の星組生の歌もとても良く、そしてコーラスが本当に良かった。民衆の人たちが歌う場面は毎回鳥肌が立ちました。本当に素晴らしかった。

 

今回台詞も少し変わっていたり、ロペスピエールの歌が増えていたり、変更点が多々あったので新鮮な気分で楽しむことが出来ました。スカピン大好きすぎてめっちゃ通った。やっぱりスカピンは曲が最高だし、ストーリーもハッピーエンドで本当に素晴らしい作品だなと改めて思いました。

 

 

*パーシヴァル・ブレイクニー/紅ゆずる

さゆみさんのパーシーは、とても人間味が溢れるパーシーだったなと思う。パーシーは正義感が強くてカリスマ性があって、明るくて頭も良くて常にみんなの中心にいる完璧な人物のように思えるけど、実際は「恋の前では少年のようだった」というデュハーストの台詞にもあるように、少し夢見がちというか、弱い部分も沢山持った人物だと思います。さゆみさんのパーシーはどちらかというとパーシーの弱い部分が前面に出ているような気がした。繊細で脆くて、そういう自分の弱い部分を明るさで隠そうとしているようなパーシー。そういう意味で、とても人間味溢れるパーシーだったなと思います。

 

マルグリットととの場面が特に良かった。彼女への気持ちの変化がさゆみさんのお芝居にはすごくよく表れていた。

結婚式の場面でマルグリットが歌っている時に本当に幸せそうな表情で頷いたり、「あなたを見つめると」を歌うマルグリットをとても苦しそうな表情で見つめたり、細かな表情のお芝居からパーシーの気持ちが痛いくらい伝わってきた。そして最後の「目の前の君」は本当に最高に良かった。毎回この歌でパーシーの心が真っ直ぐに伝わってきて、気付けば涙していました。

 

だからこそ、これほどいいお芝居をされる方だからこそ、アドリブのやりすぎや受けを狙った芝居には心底残念な気持ちです。ムラも凄かったですが、東京に行ってから更に酷くなったなと…。ほとんどの場面で受けを狙っているように見えてしまって、それが作品の世界観を壊しているような気がした。ツイッターでいろいろなツイートを見かけたけれど、本当に思うのは、さゆみさんは他にもたくさん魅力があるのだから別に必死に笑いを取りに行かなくてもいいんだよ、ってこと。さゆみさんの魅力を、さゆみさん自身が隠してしまっているような気がしてとても残念です。

さゆみさんにとってパーシーはとても思い入れのある役だと思うし、だからこそ期待以上のものを作らなければ、っていうプレッシャーがあったりしたのかなあ。その辺の詳しいことは分からないので適当なことあんまり言えないのだけど…。

個人的にはすこし残念さが残ってしまったパーシーでした。

 

 

*マルグリット・サン・ジュスト/綺咲愛里

まずは、あのマルグリットの難しい曲を歌いこなしていて凄いと思いました。あーちゃんは地声が落ち着いた声だから、マルグリットみたいな大人の女性の声の出し方が合っているのかな?すごくよかった。顔が可愛いのでマルグリットっぽくないなあと思っていたのだけど、メイクもいつもとかなり変えて大人っぽく作っていて、気の強いしっかりした大人の女性に見えた。あとやっぱり可愛いから、かつてはパリ随一の女優だった、っていうのが説得力があってとても良い。ドレスも全部似合ってた!

大人っぽい中にもまだ少女らしさの残る可愛らしいマルグリットだった、細かい表情の動きがあーちゃんもとても良かったです。

 

 

*ショーヴラン/礼真琴

なんかもうね、さすがとしか言いようがないです。本当にどこまで上手くなるんだこの人は。

初演を初めて観たとき、私はパーシーよりもショーヴランの方が印象に残っていたんですね。ちえさんのショーヴランが本当に素晴らしくて、はまり役で。ちえさん自身にとってもこの役は大きなターニングポイントだったと思うのですが、ちえさん大好きなこっちゃんにとってこの役を演じるということは本当に大きなプレッシャーだったと思います。やっぱりちえさんのショーヴランはそれほどまでに鮮烈な印象だったから。正直私も観る前は、いくらこっちゃんが上手いとはいえショーヴランはちえさんと比べてしまうだろう、ちえさんが頭の中に浮かんでしまうだろうと思っていました。

けれど、そんな心配は礼真琴という男役の前では不要でしたね。ちえさんのコピーではなく、しっかりとショーヴランという難しい役を理解して自分なりの解釈で作っていて本当に素晴らしかった。マルグリットへの愛が痛いくらい伝わってきて、とても共感できるショーヴランだった。

歌声も今までの発声方法とは変えたのかな?ショーヴラン用に声を作ってきたという印象を受けた。あの響き渡る低音、さすがとしか言いようがない。こっちゃんは低音でも歌詞がクリアに聴き取れるんですよね、本当にすごいと思う。音域広すぎ。知ってたけど。ことちゃんの歌に劇場が包まれるときの多幸感半端ない…。

マダムギロチン、鷹のようにでの気迫とは一転して、君はどこにでの切ない歌声のギャップ。こっちゃんの君はどこには本当に最高だった。ショーヴランという役はこういう解釈もありなのか!と思ったし、私はこっちゃんの解釈でのショーヴラン、とても好きです。いい意味でとても普通の人だなぁと。裏町のドブを見て育って、貴族に蔑まれて生きてきて、ずっと彼らに復讐することだけを考えて自分の力だけを頼りに這い上がってきたのだろうなという感じがすごく伝わってきた。マルグリットに執着するのも、多分彼が初めて本当に愛した女性だったからなんだろうなぁ。ショーヴランにとっての女はマルグリットただ1人なんだと思った。だからこそ「あなたを愛したことはない」って言われた後のことショーヴランの表情が本当に見ているのがつらかったよ…かわいそうに…。マルグリットとの過去のドラマを色々想像してしまうショーヴランだった。

こっちゃんに関しては語っても語りきれないのでこの辺にしておきますが、あとひとつ言わせてください。フィナーレのこっちゃんのソロダンスが最強にかっこよかった!!!なんかこっちゃん見てると1人だけ振り違うのかな?って思うよね。音ハメが本当に細かくて、もうあれは天性のものなのだろうな。あと(まだあるんかい)、パーシーとのフェンシングは運動神経の良さが大変伝わってきました。動きが軽い!さすがとしか。

ことちゃんが演じるショーヴランを観れて良かったなと心から思いました。

 

 

ロベスピエール/七海ひろき

。どこから見ても、360度、美。

革命が成功したのはその美貌があったからでは?って思ったよね。歴史を動かせるくらい美しいロベスピエールだった。美しすぎて怖かったです。メイクも青白くて(観るたびに顔色悪くなっていっていた)冷酷さが溢れ出ていた。指先まで美しかったよ…。一幕最後の紗幕後ろの七海さんの美しさ皆さん見ました?彫刻かと思いますよ。美しすぎて。

七海さんのロベスピエールはとても感情移入してしまうロベスピエールだった。今までの血も涙もないような残酷なロベスピエールではなくて、ちゃんと人間らしい、色んな想いを抱えたロベスピエールだった。ロベスピエールの背負ったドラマをすごく想像してしまうんですよね。それはソロが増えたことも関係していると思うけれど、やっぱり七海さんの役作りの深さかなあ。

なんといっても栄光の日々のロベスピエール。「あの夏の俺たちは連帯していた、握り合った手の熱さ忘れない」という歌詞にのせて、自分のことを見つめる民衆に向かって手を両手を差し伸べ笑顔を浮かべるロベスピエール。そしてそこから一転して権力が揺らいで自分のもとから離れていく民衆を見て、徐々に笑顔が消えて今にも泣き出しそうな表情になる。この一連の流れ、ロベスピエールが描いていた理想や革命の夢、自分の全てを賭けてきたもの、信じてきたものたちがぽろぽろと指先からこぼれていくようで、観ていて本当につらくなる。自然と涙が出るんですよね。慟哭しているときもあって、思わず抱き締めたくなるんです。大丈夫、私は信じてるよって。そしてその後ギロチンの後ろに回って背中を向けるのですがその背中が今にも消えてしまいそうなくらい儚くて。無慈悲に何人も処刑台に送ってきたロベスピエールもひとりの人間なのだなと思うし、彼はきっと自分が間違っていることに途中で気付いてしまったのだと思うけれどもう引き返すわけにはいかなくて、そうすることでしか自分は生きられないと思っているのだろうなと。切ない。

こういう風にロベスピエールの背負うドラマを色々想像してしまうのも、七海さんの丁寧な深い役作りがあるからだと思うし、やっぱり私は七海さんのお芝居が大好きだなあと改めて思いました。ベルばらぶり?の銀橋ソロも素晴らしくて、ああまた大きくなって戻ってきてくれたのだなと思って泣けました。

あとフィナーレでスモーキーメイクに赤リップを塗ってにっこり笑っている閣下の美しさには平伏しました…。死。

七海ロベピ、最高に素敵でした。

 

 

主要キャスト4人を語るのにめちゃくちゃ文字数も使ってしまった…。まだまだ書きたいこといっぱいあるのに!!!スカピン団とかスカピン団とかスカピン団とか(こちらも長くなる予感しかしないですね)。

というわけで一旦ここで切ります。読んでくださった方ありがとうございました!

 

頑張って続き書くぞ〜

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